アンケート調査票の集計サンプル (数値はすべてダミー)

単純集計
単純集計とは、集計の中では一番基本となるもので、各設問ごとの合計を示す集計です。
そして、「無回答」を入れて集計するのか、除外して集計するのかでそれぞれの合計の数値が変わります。
「無回答」の数値が小さい場合はそれほど違いがありませんが、数値が大きい場合は表示イメージがかなり違ってきます。
では、具体的に例をあげて説明していきましょう。例えば、サンプルの単純集計では以下のような集計結果になります。
単一回答集計
設問1.あなたの性別
設問2.あなたの年齢
複数回答集計
設問3.主として飲むお酒の種類(複数回答)
設問4.好きな音楽の種類(複数回答)
数値回答
設問7.家族全体の年間収入
中央値……真ん中にある値。平均値と比較して、極端なデータがあった場合でも比較的正しい値となります。
最頻値……最も頻繁に現れるデータ。当サンプルでは「年収500万円」の回答者が一番多いということになります。
クロス集計
クロス集計とは、設問と設問をかけ合わせて集計する方法のことです。集計結果をより細分化(絞り込んで)して把握することができるため、単純集計と共に良く活用されている集計方法の一つです。
よくある質問
クロス集計をする時に、表頭・表側に「無回答」を含むか除外するかで悩む時があると思います。「無回答」の表頭や表側を分析しても仕方ない等の理由から「無回答」を除いて集計した場合、整合性が取れていないのではないか、集計ミスをしているのではないか等の質問を頂くことがありますが、ここではそのような疑問に対して解説いたします。
・表2…表側・表頭の無回答を除外して集計
・表3…表側の無回答を除外して集計
・表4…表頭の無回答を除外して集計
質問1
表1の合計は「3000」であるのに対し、表2の合計はどうして「2547」になるのか?
2547=①3000(表1の合計)-②226(表頭の無回答)-③248(表側の無回答)+ ④21(表1の表頭と表側がダブっているため)
質問2
表3の合計は、どうして「2752」になるのか?
2752=①3000(表1の合計)ー③248(表1の表側無回答)
質問3
表4の①は、どうして「2774」になるのか?
回答
2774=①3000(表1の合計)ー③248(表1の表側無回答)
質問4
表4の②は、どうして「227」になるのか?
227=248(表1の③表側無回答)ー21(表1の④)
クロス集計の活用法
設問同士のクロス集計は、属性以外の設問と設問をかけ合せて集計する方法で、設問間の相互関係をより把握することができます。
例えば、家族構成によって飲むお酒の種類が違うのか知りたい場合、下記のようになります。
◆ Q5.家族構成×Q3.主として飲むお酒の種類(複数回答)
横計と縦計
同じ回答データでも、横計と縦計では数値が変わります。
横計と縦計の全体集計
自由回答の集計とカテゴリー分け
調査票の中には、単数回答や複数回答以外に、より具体的に設問内容を深掘りするために、回答者に対して自由記述してもらうことがあります。報告書を作成する場合、回答者の自由記述をただ載せるだけでは要点がまとまらず分かりづらいです。また、記述数も多ければ余計に分かりづらい報告書になります。
そういったときは、似たような回答を大まかにカテゴリー分けし、その中でさらに細かくカテゴリー分けをすると、どんな意見があるのかわかりやすいです。
では、設問9の【メリット】【デメリット】の例でご説明します。